医療ビザ

「医療」ビザは、医師、歯科医師、看護師など、医療関係の業務に従事する専門家を受け入れるために設けられた在留資格です。

在留資格「医療」 (Medical Services Visa)


「医療」ビザとは

「医療」ビザは、医師や看護師など、医療関係の業務に従事する高度な専門家を受け入れるために設けられた在留資格です。


大前提として、日本の国家資格(医師免許や看護師免許など)を取得していることが条件となり、その資格を活かして日本の病院等の医療機関で業務を行う外国人が対象となります。


「医療」ビザをもって在留する外国人の人数
日本の医療現場で専門職として活躍する外国人は、年々着実に増加しています。

VISA 2022年12月末 2023年12月末 2024年12月末 2025年12月末
医療ビザ 2,467人 2,547人 2,591人 2,722人


対象となる具体的な職業(国家資格)の例

日本の法律上、以下の医療関連資格を有し、その専門業務に従事する方が「医療」ビザの対象となります。

  • 医師、歯科医師
  • 看護師、准看護師
  • 保健師、助産師
  • 薬剤師
  • 歯科衛生士
  • 診療放射線技師
  • 理学療法士、作業療法士、視能訓練士
  • 臨床工学技士、義肢装具士


在留期間について
「医療」ビザで許可される在留期間は、申請者の希望や雇用契約の期間などに応じて、以下の4つのいずれかになります。

  • 5年、3年、1年、3ヶ月

医療の在留資格該当性

「医療」ビザを取得するための第一歩は、入管法が定める「在留資格該当性」を満たすことです。これは、「日本で行おうとする活動が、法律上の『医療』ビザの対象に当てはまっているか」という条件のことです。


出入国管理及び難民認定法(入管法)では、このビザで行うことができる活動を次のように規定しています。

医師、歯科医師その他法律上資格を有する者が行うこととされている医療に係る業務に従事する活動

【入管法別表第1の2の表の医療の項の下欄】

わかりやすく言うと、「日本の国家資格を持っていないとできない医療関係の業務(独占業務)を行うこと」が必須条件となります。


許可のための2つの重要ポイント

1. 対象となる「日本の国家資格」を持っていること

「医療」ビザを取得するためには、日本の法律(医師法や保健師助産師看護師法など)に基づく以下の国家資格のいずれかを取得している必要があります。(※海外の医師免許等を持っているだけでは該当しません)


【対象となる資格の例】

  • 医師、歯科医師
  • 看護師、准看護師
  • 薬剤師
  • 保健師、助産師
  • 歯科衛生士
  • 診療放射線技師
  • 理学療法士、作業療法士、視能訓練士
  • 臨床工学技士、義肢装具士


2. 対象となる「活動内容(業務)」であること

上記の資格を持っていた上で、医学に基づいて人の疾病の予防、傷病の治療、医学的諸検査、診察、看護などの「医療に係る業務」に従事することが求められます。


【要注意】資格を持っていてもビザが出ないケース

審査において最も注意すべき点は、「有資格者でなければできない医療業務」を実際に行う必要があるということです。


例えば、日本の医師免許や看護師免許を持っている外国人であっても、病院の窓口受付、一般的な事務作業、通訳業務などにのみ従事する場合は、「医療」ビザには該当しません。(その場合は「技術・人文知識・国際業務」など別のビザを検討することになります。)


医療の要件(上陸許可基準適合性)

「医療」ビザを取得するためには、日本の国家資格を持っていること(在留資格該当性)に加えて、法律で定められた「上陸許可基準」を満たしている必要があります。


審査基準(上陸許可基準適合性)は、入管法の基準省令には以下のように定義されています。

(1号) 
申請人が医師、歯科医師、薬剤師、保健師、助産師、看護師、准看護師、歯科衛生士、診療放射線技師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、臨床工学技士又は義肢装具士としての業務に日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けて従事すること。


(2号) 
申請人が准看護師としての業務に従事しようとする場合は、本邦において准看護師の免許を受けた後4年以内の期間中に研修として業務を行うこと。


(3号) 
申請人が薬剤師、歯科衛生士、診療放射線技師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、臨床工学技士又は義肢装具士としての業務に従事しようとする場合は、本邦の医療機関又は薬局に招へいされること。

【上陸基準省令の「医療」の項の下欄】


具体的には、お持ちの資格に応じて以下の要件をクリアしなければなりません。


要件1:日本人と同等額以上の「報酬(給与)」を受けること

「医療」ビザの対象となる14種類の国家資格(医師、看護師、薬剤師、理学療法士など)すべてに共通する最も重要な要件です。


日本で業務を行うにあたり、「日本人が同じ病院・同じ業務に従事する場合に受け取る報酬(給与)と同等額以上」の報酬を受け取ることが必須となります。外国人であることを理由とした不当な低賃金での就労は認められません。


要件2:「准看護師」の方に関する特例(4年以内の研修業務)

「准看護師」の資格で業務に従事する場合は、特有の期間制限が設けられています。


「免許取得後4年以内」であること

  • 日本の准看護師免許を取得した時点から「4年以内の期間中」に限り、研修としての業務に従事することが認められます。つまり、免許を取得してから4年以上が経過してしまった場合は、このビザの基準に適合しなくなるため注意が必要です。


「研修としての業務」であること

  • 外国人の准看護師であるため、一定の技術や知識を修得するための「研修的な活動」に限られます。ただし、一般的な「研修」ビザと異なり、「医療」ビザの場合は労働に対する報酬(給与)を受け取ることができます。


要件3:「医療機関等への招へい」が必要な資格

医師や看護師以外の、以下の8つの資格で業務に従事しようとする場合は、「日本の医療機関または薬局に招へいされること」が要件となります。


【対象となる資格】
薬剤師、歯科衛生士、診療放射線技師、理学療法士、作業療法士、視能訓練士、臨床工学技士、義肢装具士


「招へいされる」とは?
単にフリーランスや派遣として働くのではなく、日本の病院、診療所、または薬局などの医療機関と直接雇用契約等を結び、そこから「うちで働いてください」と招かれて就労することを意味します。



「医療」ビザに関するよくあるご質問(Q&A)

Q1. 歯科技工士や、あん摩マッサージ指圧師などは「医療」ビザを取得できますか?

A. 結論から申し上げますと、「医療」ビザは取得できません。


「医療」ビザの対象となるのは、医師、看護師、薬剤師、理学療法士など、法律で定められた「14種類の特定の国家資格」に限られています。


以下の職業は、日本の国家資格等に基づく医療関連業務であっても、現在の入管法上の「医療」ビザの対象14職種には規定されていないため、このビザでの就労は認められません。

  • 歯科技工士
  • あん摩マッサージ指圧師
  • はり師、きゅう師
  • 柔道整復師 など


Q2. 准看護師の「研修として行う業務」は、「研修」ビザにならないのですか?

A. 「研修」ビザにはならず、「医療」ビザとして扱われます。その違いは「報酬(給料)の有無」です。


「医療」ビザにおける准看護師の「研修として行う業務」は、実際の医療現場で働きながら技術や知識を身につける活動です。


一般的な「研修」ビザは、実務を伴わないため原則として報酬(給料)を受け取ることが禁止されています。しかし、「医療」ビザであれば、労働の対価として日本人と同等額以上の報酬(給料)を受け取りながら、研修的な業務を行うことが認められています。






「医療」ビザを申請するために必要な書類は医療ビザの必要書類に記載しています。




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