就労資格証明書

就労資格証明書とは、日本に在留する外国人の方が、その者が持っているビザで行うことができる就労活動を証明するための文書です。

就労資格証明書



就労資格証明書とは

「就労資格証明書」とは、日本に在留する外国人の方が、転職などで新しい職場で働く際に、その業務内容が現在のビザ(在留資格)で認められている適正なものかどうかを証明する文書です。


外国人が転職等で勤務先を変えた場合、「新しい仕事内容が、今持っているビザの範囲内にきちんと収まっているか」を入管(出入国在留管理庁)にあらかじめ確認してもらうための制度です。


転職時のビザ更新リスクを回避するために
転職後の仕事内容がビザの範囲外だった場合、次回の「在留期間の更新手続き」の際にそれが発覚し、更新が不許可になってしまうリスクがあります。就労資格証明書を事前に取得しておけば、入管から「この仕事内容で問題ない」というお墨付きをもらえるため、次回の更新をスムーズに行うことができます。


※注意点

就労資格証明書はあくまで「仕事内容がビザに合っているか」を証明するものです。次回の更新時に素行不良など別の問題があれば不許可になる可能性はあります。


企業と外国人、双方にとっての「使用方法とメリット」

外国人が就労できるかどうかは、在留カードやパスポートの上陸許可証印、資格外活動許可の有無などを確認することである程度は判断できます。


しかし、「具体的にどんな業務ならして良いのか」までは、在留カードを見ただけでは正確にはわかりません。そこで、就労資格証明書が役に立ちます。


企業(雇用主)にとってのメリット
採用したい外国人が、自社で担当させる予定の業務を本当に行えるビザを持っているかを事前に確実に見極めることができます。


外国人本人にとってのメリット
自分自身が「この会社で適法に働けるビザを持っている」ことを雇用主に堂々と証明できるため、採用・就職の手続きをスムーズに進めることができます。


なぜ就労資格証明書が必要なのか?(不法就労助長罪のリスク)

企業の方から「就労資格証明書は必ず取らないといけないの?」とご質問を受けることがあります。法律上、取得は義務ではありませんが、企業を守るために取得を強くお勧めしています。


その最大の理由は「不法就労助長罪」を防ぐためです。


不法就労助長罪とは

働くことが認められていない外国人を雇用した事業主や、不法就労をあっせんした者が処罰の対象となる犯罪です。


【罰則内容】
3年以下の拘禁刑、若しくは300万円以下の罰金(またはその両方)


知らなかったでは済まされません

雇用した企業側が「不法就労者だとは知らなかった」場合でも、在留カードの確認を怠っていたなどの過失(不注意)があれば処罰の対象となります。


このような重大なリスクを避けるためにも、外国人を雇用する際は、就労資格証明書の提出を求め、適法に働けることを確認することが企業防衛に繋がります。


交付対象者と申請について

就労資格証明書の交付対象となるのは、以下の外国人の方です。

  1. 就労ビザ(技術・人文知識・国際業務など)をもって在留する方
  2. 資格外活動の許可を受けている方(留学生のアルバイトなど)
  3. 「特定活動」ビザで、就労が認められている方
  4. 「居住資格」をもって在留する方(日本人の配偶者等、定住者など)
  5. 特別永住者


手数料・申請期限

  • 手数料: 窓口での受け取りは 2,000円 / オンラインでの受け取りは 1,600円
  • 申請期限: 現在の「在留期間満了日」まで(※特例期間内にある場合は、その特例期間の満了日まで申請可能です)

就労資格証明書に関する「4つの注意点」

就労資格証明書は非常に便利な制度ですが、取得にあたっては以下の点に注意する必要があります。


❶ これ自体が「就労許可書」ではありません
あくまで「現在のビザでこの業務を行ってよいか」を確認・証明するものであり、新たに就労を許可する性質のものではありません。


❷ 働くために「必須の書類」ではありません
法律上、就労資格証明書がなければ働けないというわけではありません。


❸ 「次回のビザ更新」を完全に確約するものではありません
この証明書は業務内容の適合性を判断するものであり、日頃の素行不良がないかなど、ビザ更新に必要なその他の要件(相当の理由)までを審査・保証するものではありません。


❹ 交付されたからといって、次回の審査が甘くなるわけではありません
次回の「在留期間の更新許可申請」の際、過去に就労資格証明書の交付を受けているからといって、安易に更新が認められるわけではありません。更新時は改めて総合的な審査が行われます。


企業側(雇用主)が守るべき法律上のルール
就労資格証明書に関連して、外国人を雇用する企業側には「入管法(出入国管理及び難民認定法)」によって定められた重要なルールがあります。


証明書がないことを理由とする「不利益な扱い」の禁止
在留カードの記載などから「適法に働けること」がすでに明らかである外国人に対して、「就労資格証明書を提出しないこと」を理由に、採用を拒否したり、雇用の差別などの不利益な扱いをしてはいけません。


【参考:入管法第19条の2(条文抜粋)】
1 法務大臣は、本邦に在留する外国人から申請があつたときは、法務省令で定めるところにより、その者が行うことができる収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動を証明する文書を交付することができる。
2 何人も、外国人を雇用する等に際し、その者が行うことができる収入を伴う事業を運営する活動又は報酬を受ける活動が明らかな場合に、当該外国人が前項の文書を提示し又は提出しないことを理由として、不利益な取扱いをしてはならない。


※企業防衛のために証明書の取得を推奨することは問題ありませんが、適法に働けることが明らかなケースで、提出できないことのみを理由に採用を取り消すような行為は法律で禁止されています。




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