
対象となる3つの事由を分かりやすく解説します。
2024年(令和6年)6月、「出入国管理及び難民認定法」の一部改正が成立し、「永住許可制度の適正化」が行われました。
これに伴い、新たに「永住者」ビザの在留資格取消制度が導入されることとなりました。
そもそも、なぜ「永住者」ビザの取消しが国会で審議され、制度化されたのでしょうか?
「永住者」には、通常のビザ(在留資格)と異なり、在留期間の更新といった定期的な審査手続きがありません。
そのため、ごく一部の外国人の方ではありますが、「永住許可を受けた後、支払う能力があるにもかかわらず、あえて税金や社会保険料を支払わない」といった悪質なケースが発生していました。
こうした事態に対応するため、次のような事由に該当する悪質なケースにおいては、「永住者」ビザを取り消すことができるようになりました。
「永住者」ビザの取消しの対象となるのは、大きく分けて以下の3つの事由です。
入管法(出入国管理及び難民認定法)が規定する「永住者が遵守すべき義務」を、正当な理由なく守らない場合が該当します。
これは、退去強制事由(強制送還の対象)として規定されている義務ではないものの、義務の遵守が罰則により担保されているものについて、正当な理由なく履行しないケースを指します。
【ポイント】
あくまでも悪質な場合を想定して設けられた規定であり、法律を守って生活しているたいていの「永住者」の方が直ちに対象となるようなものではありませんのでご安心ください。
「公租公課(こうそこうか)」とは、国や地方自治体に納める租税(税金)のほか、社会保険料などの公的負担金のことを指します。
「故意に公租公課の支払をしないこと」とは、自分に支払義務があることを十分に認識しているにもかかわらず、あえて意図的に公租公課の支払いをしないことをいいます。単なる「うっかり忘れ」や、失業等により「支払いたくても支払えない(支払能力がない)」といった正当な理由がある場合は対象外となります。
一定の重大な犯罪(刑罰法令違反)で処罰された場合が該当します。具体的には、以下のような犯罪が対象として限定されています。
【ポイント:故意犯のみが対象】
いずれの犯罪も「故意犯(わざと罪を犯した場合)」を対象としています。
したがって、例えば自動車の運転中に誤って交通事故を起こしてしまい、「過失運転致死傷」の罪で処罰されたような場合(故意ではない過失の場合)は、この取消しの対象とはなりません。
今回の法改正による「永住者ビザの取消し」は、あくまでルールを守らない一部の悪質なケースに対処するためのものです。
税金や年金、健康保険料などを適切に支払い、日本の法律を守って生活していれば、過度に心配する必要はありません。
しかし、「うっかり税金の支払いを放置してしまっている」「ルールがよく分からず不安だ」という方は、トラブルになる前にご自身の在留状況や納付状況を確認しておくことが大切です。永住ビザに関するご不安やご相談がありましたら、当事務所の行政書士までお気軽にご連絡ください。
当事務所では、これらの複雑な基準をお客様にわかりやすくご説明し、現在の状況を正確に診断した上で、安心できるビザ申請(在留手続き)をサポートしております。
ご不安な点があれば、ぜひ一度ご相談ください。
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