インターンシップビザ

「インターンシップ」ビザは、外国の大学生が、大学のカリキュラムの一部として、日本の企業等において報酬を受けながら実習を行う活動をするための在留資格です。

特定活動(9号) インターンシップ (Internship Visa)



「インターンシップ」ビザ(特定活動9号)とは

「インターンシップ」ビザは、外国の大学に在籍している学生が、大学の教育課程(カリキュラム)の一部として、日本の企業等で「報酬(給与)を受けながら」就業体験(実習)を行うために設けられた在留資格です。


学生が在学中に、自らの専攻分野や将来のキャリアに関連した実務経験を積むことを目的とした制度です。


「インターンシップ」ビザをもって在留する外国人の人数
グローバル人材の青田買いや、海外の優秀な学生へのアプローチとして、インターンシップを活用する日本企業が増加しています。

VISA 2022年12月末 2023年12月末 2024年12月末 2025年12月末
インターンシップ 2,077人 4,011人 5,034人 5,408人


無報酬のインターンシップ(他のビザ)との違い

海外の学生をインターンとして受け入れる場合、「報酬(給与)を支払うかどうか」によって取得するビザが明確に分かれます。


無報酬の場合(または滞在費等の実費支給のみの場合)
滞在期間が90日以内の場合は「短期滞在」ビザ、90日を超える場合は「文化活動」ビザに該当します。


報酬(給与)を支払う場合
期間にかかわらず、この「特定活動(9号)インターンシップ」ビザに該当します(※平成11年の制度改正により明確化されました)。


審査で厳しくチェックされる「3つの重要ルール」

近年、インターンシップ制度を「十分な指導体制がないまま、安価な労働力を確保する手段」として悪用し、学生に単純作業ばかりをさせる事例が散見され、問題となりました。
そのため、現在の入管審査では以下の点が極めて厳格に審査されます。


1. 大学の「教育課程の一環」であること

インターンシップが、学生の所属する外国の大学の単位認定など、正式な教育カリキュラムの一部として認められている必要があります。大学側と受け入れ企業との間で、インターンシップに関する協定等を結ぶことが一般的です。


2. 大学の「専攻科目」と「業務内容」が関連していること

学生が大学で専攻している学問分野と、日本の企業で実際に行う業務内容に、明確な関連性がなければなりません。専攻と全く無関係な部署での実習は認められません。


3. 「単純労働(反復作業)」の厳格な禁止

インターンシップはあくまで「教育の一環」であり、一定の専門的な知識や技術を身につけるための活動です。学生に求められる知識や教養の向上に繋がらないような、工場でのライン作業や飲食店の接客・清掃など「同一作業の反復(単純労働)」に主として従事させることは、固く禁じられています。


在留期間について

「インターンシップ」ビザで許可される在留期間は、予定される実習期間に応じて以下のいずれかとなります。

  • 予定期間が6ヶ月以上の場合: 1年(※これ以上の期間更新は原則として認められません)
  • 予定期間が6ヶ月以内の場合: 6ヶ月

「インターンシップ」ビザに該当する活動

入管の特定活動告示(第9号)では、インターンシップビザの活動内容が以下のように厳密に規定されています。

外国の大学の学生(卒業又は修了をした者に対して学位の授与される教育課程に在籍する者(通信による教育を行う課程に在籍する者を除く。)に限る。)が、当該教育課程の一部として、当該大学と本邦の公私の機関との間の契約に基づき当該機関から報酬を受けて、1年を超えない期間で、かつ、通算して当該大学の修業年限の2分の1を超えない期間内当該機関の業務に従事する活動

【特定活動(9号)】

この規定に基づき、受け入れ対象となる学生や期間には、以下の細かな条件が設定されています。


対象となる学生の厳格な範囲

このビザを利用して日本の企業でインターンシップができるのは、以下の条件をすべて満たす外国人学生に限られます。


1. 学位が授与される教育課程であること

外国の大学において、卒業または修了した際に「学士・修士・博士」などの学位が授与される正式な教育課程に在籍している必要があります。
※要件を満たしていれば、4年制大学だけでなく、大学院や短期大学に在籍する学生も対象となります。


2. 【要注意】「通信教育」の学生は対象外

学位が取得できる大学であっても、「通信による教育を行う課程(オンライン大学や通信制課程など)」に在籍している学生は、このビザの対象から除外されます。


大学と受け入れ企業間の「契約」が必須

インターンシップはあくまで「外国の大学の教育課程(カリキュラム)の一部」として行われるものです。


そのため、学生を単独で受け入れることはできず、学生が在籍する「外国の大学」と「日本の受け入れ企業(公私の機関)」との間で、インターンシップの受け入れに関する正式な契約(協定等)を締結することが必須要件とされています。


また、実習を行うインターンシップ生自身も、その契約内容や労働条件を正確に理解していることが求められます。


インターンシップの「滞在期間」の上限ルール

このビザで日本に滞在し、業務に従事できる期間には「2つの上限」が設けられており、必ず以下の範囲内に収める必要があります。

  1. 「1年」を超えないこと(※これ以上の延長は不可)
  2. 通算して、「大学の修業年限(本来の在学期間)の半分」を超えないこと


【期間計算の具体例】

  • 4年制大学に在籍する学生の場合: 修業年限の半分は「2年」ですが、上限①があるため、最長期間は「1年」となります。
  • 1年制の大学院(修士課程など)に在籍する学生の場合: 上限②が適用され、修業年限の半分である「6ヶ月」が実習期間の上限となります。


実務上の注意点:安価な労働力としての悪用厳禁

繰り返しになりますが、インターンシップビザは「大学教育の一環」として、専攻分野に関連する実務経験を積むための制度です。


報酬(給与)を支払って雇用するため日本の労働関係法令が適用されますが、十分な指導体制を設けず、「安価な労働力の供給手段(人手不足解消のための単純労働スタッフ)」としてインターン生を悪用するような受け入れ活動は固く禁じられており、審査においても厳しくチェックされます。


インターンシップ制度の厳格な要件

インターンシップ制度が「安価な労働力の供給源(単純労働)」として悪用されることを防ぐため、入管庁により厳格なガイドラインが設けられています。受け入れ企業は、以下の要件を満たす適正な実施体制を整える必要があります。


1. 業務に「国家資格」等が必要な場合

日本の法令上、特定の資格がないと行うことができない業務(業務独占資格など)をインターンシップで行う場合は、その学生が日本で該当する資格を有していることが求められます。

  • (例) 病院で「看護師」としての実務作業を行う場合は、日本の看護師国家資格を取得している必要があります(資格がない場合は、見学等にとどめる必要があります)。


2. 「介護業務」のインターンシップに関する特例要件

介護施設等で介護業務のインターンシップを実施する場合は、技能実習生(介護職種)の受け入れ基準に準じた、以下の厳格な要件が求められます。

  • 日本語能力の要件: インターンシップ生が「JLPT(日本語能力試験)N4相当以上」の日本語能力を有していること。
  • 指導員の配置: 実習を行う事業所ごとに、介護福祉士の資格を持つ「インターンシップ指導員」を1名以上配置すること。
  • 指導体制の割合: インターンシップ生「5名」につき、「1名」の割合で指導員を配置すること。
  • 安全確保: インターンシップ生に、単独で介護業務を行わせないこと。


3. 大学の「専攻科目」との関連性について

インターンシップはあくまで大学の「教育課程の一部」として実施されるものです。
単に「専攻と完全に一致していなければ絶対に不許可になる」というわけではありませんが、従事する業務が「大学での専攻科目と関連していること」などにより、その就業体験が大学の学業の一環として適正に評価される(単位として認定される等)ことが明確でなければなりません。
※学生の専攻や教養の向上に全く寄与しない単純作業(反復作業)は認められません。


4. 提出が必要な書類について

入国管理局への申請にあたっては、以下の書類等が必須となります。

  • 契約書: 外国の大学と、日本の受け入れ機関(企業)との間で締結された「インターンシップ契約書」の写し。
  • その他の資料: 大学のカリキュラム証明や、企業の指導体制(責任者の配置など)がガイドラインの規定を満たしていることを客観的に証明する説明資料や実施計画書。


5. 受け入れ人数枠の制限について

インターンシップ生の適正な受け入れ人数については、企業の「常勤職員数」に応じて以下の目安が設定されています。

  • 301人以上: 常勤職員数の20分の1まで
  • 201人~300人: 15人まで
  • 101人~200人: 10人まで
  • 100人以下: 5人まで(※ただし常勤職員数を超えないこと)


※原則として上記の人数枠内で行う必要がありますが、企業の指導体制や業務内容が極めてしっかりしており、適正にインターンシップを遂行できる合理的な理由が証明できる場合に限り、例外的に枠を超えて許可されるケースもあります。





「インターンシップ」ビザを申請するために必要な書類はインターンシップビザの必要書類に記載しています。




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