
「技能実習」ビザは、発展途上国等の青壮年人材を一定期間受け入れ、日本の先進的な技術・技能・知識を修得してもらい、帰国後に自国の産業発展に活かしてもらう「国際貢献(技術移転)」を目的とした在留資格です。
※なお、2024年(令和6年)の法改正により、本制度は将来的に人手不足解消・人材育成を目的とする新制度「育成就労」へ移行することが決定しています。
技能実習には、企業が海外現地法人等から直接受け入れる「企業単独型(イ)」と、営利を目的としない事業協同組合等の監理団体を介して受け入れる「団体監理型(ロ)」の2種類があります。(※実際の受け入れの約9割以上は団体監理型です。)
「技能実習」ビザを持った在留する外国人の人数
| VISA | 2022年12月末 | 2023年12月末 | 2024年12月末 | 2025年12月末 |
|---|---|---|---|---|
| 技能実習1号イ | 3,310人 | 3,531人 | 2,826人 | 3406人 |
| 技能実習1号ロ | 161,683人 | 167,734人 | 139,475人 | 148,325人 |
| 技能実習2号イ | 878人 | 2,255人 | 4,049人 | 3,178人 |
| 技能実習2号ロ | 83,508人 | 163,274人 | 280,723人 | 267,096人 |
| 技能実習3号イ | 1,206人 | 982人 | 368人 | 494人 |
| 技能実習3号ロ | 74,355人 | 66,780人 | 29,154人 | 34,119人 |
「技能実習」ビザは、一般的な就労ビザ(「技術・人文知識・国際業務」や「特定技能」など)とは制度設計が大きく異なります。
一般的なビザは主に入管法に基づいて審査されますが、技能実習は専門の法律である「技能実習法」に基づき、非常に細かい要件や基準が定められています。審査や監督にあたっては、以下の多角的な主体に対して厳格な適合要件・不適格(欠格)条項が設けられています。
技能実習は「計画された実習計画に基づき技能を修得する」という目的上、原則として実習生の意思による転籍(転職)は認められていません。
技能実習の在留期間は、技能の検定試験(学科・実技)の合格状況に応じて段階的にステップアップし、法務大臣から個別(1年以内等)に指定されます。
「技能実習2号」を良好に修了した外国人は、本来であれば特定技能1号の取得に必要な「技能評価試験」および「日本語能力試験」が原則免除され、スムーズに特定技能1号へ移行することができます。
技能実習生を継続して雇用したい企業様や、実習終了後も日本で働き続けたい外国人の方にとって、非常にメリットの大きいルートです。
単に技能実習生として日本に滞在していただけでは免除対象とはなりません。入管法上、「技能実習2号を良好に修了した」と認められるためには、以下の条件を満たす必要があります。
技能実習2号(2年目〜3年目)の期間を2年以上継続して修了している必要があります。
以下のいずれかによって、技能を一定水準まで修得したことを証明しなければなりません。
技能実習で行っていた職種・作業と、移行先の特定技能1号の分野・業務区分に「関連性(相互性)」があるかどうかによって、免除される範囲が異なります。
| 移行パターン |
技能評価試験 |
日本語能力試験 |
|---|---|---|
| 【同分野・関連職種へ移行】 (例:建設の技能実習 → 建設の特定技能) |
免除 |
免除 |
| 【異分野・無関連職種へ移行】 (例:食品製造の技能実習 → 外食の特定技能) |
受検が必要 (移行先の技能試験に合格) |
免除 |
※まったく異なる分野へ転職・移行する場合であっても、技能実習2号を良好に修了していれば日本語能力試験は一律で免除となります。
技能実習生が同じ会社で引き続き特定技能として働く場合(または別の企業へ転職して移行する場合)、現在所有している「技能実習2号」から「特定技能1号」への在留資格変更許可申請を行います。
手続きのステップ
1. 雇用契約の締結と支援計画の作成
特定技能雇用契約を締結し、事前ガイダンスや健康診断、10項目の支援計画を策定します。
2. 出入国在留管理局へ申請
在留期間が満了する前に、地方出入国在留管理局へ「在留資格変更許可申請」を行います。
3. 許可・就労開始
新しい在留カードを受領し、特定技能1号としての勤務を開始します。
主な必要書類(免除証明関係)
「技能実習」ビザを申請するために必要な書類は技能実習ビザの必要書類に記載しています。
一時帰国(母国への帰国)後の移行も可能
技能実習2号を修了して一旦母国へ帰国した外国人であっても、過去に「良好に修了」した実績があれば、海外から「在留資格認定証明書交付申請(呼び寄せ)」を行って特定技能1号として再入国することが可能です。
在留期間の上限に関する計算
「技能実習」として在留していた期間(最長5年)は、「特定技能1号」の通算上限期間(5年)にはカウントされません。そのため、技能実習5年 + 特定技能1号5年 = 最長10年間の就労が可能となります。

技能実習制度において、日本の企業が外国人を受け入れる方式には、大きく分けて以下の2種類があります。
企業単独型
日本の企業が、海外にある支店、子会社、合弁企業などの常勤職員を、日本の本店や事業所へ直接呼び寄せて技能実習を行う方式です。(主に海外拠点を展開している大企業などが利用します。)
団体監理型(※大半の企業が利用する方式)
事業協同組合や商工会などの非営利法人(監理団体)が技能実習生を受け入れ、その傘下にある企業(実習実施者)に配属して実習を行う方式です。海外から直接人材を受け入れるノウハウを持たない中小企業等の大半がこの形態を利用しています。
技能実習は、習得する技能のレベルに応じて「1号」から「3号」までの3つの段階に分かれており、最長で5年間の在留が可能です。次の段階へステップアップするためには、それぞれの段階で目標とされる技能評価試験(実技・学科)に合格する必要があります。
| 在留資格 |
実習期間 |
概要と目標レベル |
特記事項 |
|---|---|---|---|
| 技能実習1号 |
1年目 |
入国直後の講習(座学等)を受講した後、雇用契約に基づいて基礎的な技能を修得する期間です。 目標:技能検定「基礎級」等の合格 |
業務を開始する前に、一定期間の講習を受けることが義務付けられています。 |
| 技能実習2号 |
2〜3年目 |
号で修得した基礎の上に、さらに実践的な技能に習熟するための期間です。 目標:技能検定「3級」等の合格 |
1号の目標試験に合格した実習生のみが移行できます。 |
| 技能実習3号 |
4〜5年目 |
2号を修了した者が、より高度で熟達した技能を修得するための期間です。 目標:技能検定「2級」等の合格 |
優良と認定された監理団体・実習実施者のみが受け入れ可能です。原則、実習開始前または開始後1年以内に「1ヶ月以上の母国への一時帰国」が必須となります。 |
入国後、まずは座学による講習(日本語や日本のルールなど)を受講し、その後、第1号技能実習計画に基づいて基礎的な技能を修得する段階です。
「技能実習1号」を無事に修了した実習生が、1年目で身につけた基礎をもとに、より実践的な技能に習熟するための段階です。
「技能実習2号」を修了し、さらに高度な技能の修得を目指す段階です。(※この段階へ進むには、実習生本人だけでなく、受け入れる企業と監理団体が「優良」であると国から認定されている必要があります。)

「技能実習」ビザに定められた活動に該当することを「在留資格該当性」といいます。
まず「技能実習」ビザを取得するためには、在留資格該当性を満たさないとなりません。
入管法別表第1の2の表の「技能実習」の項の下欄は、日本において行うことができる活動を以下のとおり規定していいます。
【入管法別表第1の2の表の「技能実習」の項の下欄】
技能実習1号イ
技能実習法第8条第1項の認定を受けた同項に規定する技能実習計画(技能実習法第2条第2項第1号に規定する第1号企業単独型技能実習に係るものに限る。)に基づいて、講習を受け、及び技能等に係る業務に従事する活動
技能実習1号ロ
技能実習法第8条第1項の認定を受けた同項に規定する技能実習計画(技能実習法第2条第4項第1号に規定する第1号団体監理型技能実習に係るものに限る。)に基づいて、講習を受け、及び技能等に係る業務に従事する活動
技能実習2号イ
技能実習法第8条第1項の認定を受けた同項に規定する技能実習計画(技能実習法第2条第2項第2号に規定する第2号企業単独型技能実習に係るものに限る。)に基づいて技能等を要する業務に従事する活動
技能実習2号ロ
技能実習法第8条第1項の認定を受けた同項に規定する技能実習計画(技能実習法第2条第4項第2号に規定する第2号団体監理型技能実習に係るものに限る。)に基づいて技能等を要する業務に従事する活動
技能実習3号イ
技能実習法第8条第1項の認定を受けた同項に規定する技能実習計画(技能実習法第2条第2項第3号に規定する第3号企業単独型技能実習に係るものに限る。)に基づいて技能等を要する業務に従事する活動
技能実習 3号ロ
技能実習法第8条第1項の認定を受けた同項に規定する技能実習計画(技能実習法第2条第4項第3号に規定する第3号団体監理型技能実習に係るものに限る。)に基づいて技能等を要する業務に従事する活動

上陸許可基準適合性とは、「在留資格該当性」があると考えられる外国人が、申請の際に、満たしていなければならない要件(基準)であり、基準に適合しているかどうかを意味します。
審査基準(上陸許可基準適合性)は、入管法の基準省令には以下のように定義されています。
本邦において行おうとする活動に係る技能実習計画(技能実習法第8条第1項に規定する技能実習計画をいう。)について、同項の認定がされていること。
【入管法別表第1の2の表の「技能実習」の項の下欄】
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