短期滞在ビザ

「短期滞在」ビザとは、日本に一時的に滞在して、観光、保養、スポーツ、親族の訪問、見学、講習又は会合への参加、業務連絡その他これらに類似する活動を行う外国人を受け入れるために設けられた在留資格です。

在留資格「短期滞在」 (Temporary stay Visa)



「短期滞在」ビザとは

「短期滞在」ビザは、日本に一時的に滞在し、観光、保養、親族・知人の訪問、短期の商用(業務連絡や会議等)などを行う外国人を受け入れるための在留資格です。


このビザの最大の前提は「日本国内での就労活動(収入を得る事業の運営や報酬を受ける活動)が一切できない」という点です。そのため、入国審査やビザ発給の際には、活動の真実性や就労の疑いがないかが厳しくチェックされます。


具体的な活動例

  • 観光・保養・スポーツ
  • 親族・知人訪問
  • 見学・視察
  • 講習・会合への参加
  • 業務連絡・商談(※実務作業を行うことはできません)


審査で最も重要視される「3つのポイント」

「短期滞在」ビザには、他の就労ビザのような明確な「上陸許可基準(学歴や実務経験の要件)」がありません。その代わり、以下の3点が実質的な審査の軸となります。


1. 「報酬」の有無

日本国内で労働対価としての給与や報酬を受け取らないか。


2. 活動内容の信憑性(虚偽性がないか)

申請された入国目的(観光や商談など)が真実であり、不法就労などの隠された目的がないか。


3. 滞在予定期間の合理性

目的に対して、申請する滞在日数(15日、30日、90日)が長すぎず、合理的であるか。


許可される「報酬」の例外について

「短期滞在」ビザでの就労や報酬の受け取りは原則禁止されていますが、以下のようないわゆる「お小遣い」や「謝礼」程度のものは例外として認められています。

  • 業として行うものでない講演に対する謝金(例:専門家がたまたま依頼されて行った1回の講演の謝礼)
  • 日常生活に伴う臨時の報酬(例:親族の手伝いをして受け取る少額のお小遣い)


ビザ(査証)の免除国と事前申請について

ビザ免除国・地域からの入国

日本は現在、74の国・地域に対して「ビザ免除措置」を実施しています。アメリカ、韓国、ヨーロッパ諸国などの対象国の国民は、事前にビザを取得することなく、パスポートのみで入国し「短期滞在」の許可を得ることができます。
(※許可される滞在日数は国によって異なり、インドネシアやタイは「15日」、ブルネイやカタールは「30日」、その他の多くの国は「90日」となります。)
ビザ免除国・地域(短期滞在)参照|外務省のホームページ


ビザが必要な国(事前申請)

中国、フィリピン、ロシアなど、ビザ免除国以外の外国人が短期滞在目的で入国する場合、事前に現地の日本大使館・領事館(在外公館)で「短期滞在」ビザの申請・発給を受ける必要があります。


【重要】在留資格認定証明書(COE)はありません

就労ビザや結婚ビザとは異なり、「短期滞在」ビザには日本の入管で事前に取得する「在留資格認定証明書(COE)」の制度がありません。日本側の招へい人が準備した書類を海外の本人に郵送し、本人が現地の日本大使館等へ直接申請する流れとなります。


【参考】海外富裕層向けの「ロングステイ」ビザ

「短期滞在」ビザの滞在期間は原則として最長90日ですが、外国人投資家や富裕層の長期滞在ニーズに応えるため、2015年(平成27年)に「ロングステイ」ビザ(特定活動)が新設されました。


一定の厳しい資産要件等を満たす海外の富裕層であれば、観光や保養を目的として最長1年間(配偶者の帯同も可能)日本に滞在することが認められています。


「短期滞在」の該当する活動

「短期滞在」ビザを取得するための第一歩は、入管法が定める「在留資格該当性」を満たすことです。
入管法では、このビザで認められる活動を次のように規定しています。

本邦に短期間滞在して行う観光、保義、スポーツ、親族の訪問、見学、講習又は会合への参加、業務連絡その他これらに類似する活動

【入管法別表第1の3の表の「短期滞在」の項の下欄】

生活や活動の基盤を日本に移す意思がなく、あくまで「一時的な滞在」であることが前提です。1回の滞在期間が短くても、出国してすぐに再入国を繰り返すことで、事実上日本に長期間住み着いているような状態(いわゆるビザラン)は「短期滞在」の対象外となります。


「短期滞在」に該当する具体的な活動例

具体的には、収入や報酬を伴わない以下のような活動が該当します。

  • 観光・親族訪問等:観光、娯楽、保養、病気治療、友人・知人・親族の訪問、冠婚葬祭への出席、アマチュアとしての競技会参加
  • 短期商用(ビジネス):出張して行う業務連絡、商談、契約調印、市場調査、宣伝、アフターサービスなど
  • その他:見学・視察、講習・説明会への参加、無報酬での講義・講演、大学受験、90日以内の無報酬インターンシップ


審査で厳しくチェックされる「3つの重要ポイント」

「短期滞在」ビザは学歴や実務経験といった要件がない分、不法就労やオーバーステイを防ぐため、以下の3点が特に厳格に審査されます。


1. 報酬の有無(就労の禁止)

金額の多寡や滞在期間の長短に関わらず、「収入を伴う事業の運営」や「報酬を受ける活動」は一切認められません。


海外から支払われる給与について

給与の支払元が外国の企業であっても、「日本国内で労働(役務の提供)をしている」とみなされれば不法就労(資格外活動)となります。
(※海外から輸入した機械の設置やメンテナンスなど、日本国内での活動が「従たる業務」と認められる例外的なケースもあります。)


日本の法人の経営者に就任する場合

外国人が日本法人の役員等に就任し、定期的に来日して会議等に参加し、日本法人から「役員報酬」を受け取る場合は、「短期滞在」ではなく「経営・管理」ビザが必要になる可能性が高いため注意が必要です。


2. 活動内容の信憑性

申請された入国目的にウソがないか、以下の項目などを通じて多角的に確認されます。

  • 申請人の経歴、出入国歴、本国での職業
  • 日本滞在中の費用の支払い能力(所持金など)
  • 訪問先(企業や親族等)との関係性、同行者・出迎人との関係
  • 宿泊先の確保状況、具体的な滞在予定日程


3. 滞在予定期間の合理性

滞在期間は、入国目的に対して「合理的(長すぎないか)」であることが求められます。


「180日ルール」への注意

1年のうち、日本での滞在が「通算180日」を超えるような場合は非常に慎重に審査されます。180日を超える滞在は、入国後に大怪我をした、重病で入院した等の「人道上の真にやむを得ない事情(特別な事情)」がない限り原則として認められません。


病気治療の場合の注意点

日本の病院で治療を受ける外国人患者(および同行者)の場合、滞在予定が「90日以内」であれば「短期滞在」ビザとなりますが、治療が長期化し「90日を超える」見込みの場合は、特定活動(告示25号:医療滞在)ビザを取得する必要があります。


「短期滞在」ビザから他のビザへの変更は「原則不可」

短期滞在」ビザで来日している外国人が、日本に滞在したまま就労ビザや配偶者ビザなどの「中長期ビザ」へ変更することは、入管法(出入国管理及び難民認定法)により原則として認められていません。


その理由は、「短期滞在」がそもそも日本に定住することを前提としない一時的なビザだからです。安易な国内でのビザ変更を認めてしまうと、本来の厳格な審査ルート(海外の日本大使館等での事前審査)をすり抜ける目的で悪用されるおそれがあります。


したがって正規のルートでは、一度母国へ帰国したうえで、日本から「在留資格認定証明書(COE)」を郵送し、現地の日本大使館等で新たにビザの発給を受ける必要があります。


例外的に変更が認められる「やむを得ない特別の事情」とは?

原則不可であるものの、入管法では「やむを得ない特別の事情に基づくものでなければ(変更を)許可しない」と規定されています。


これを裏を返せば、法務大臣が「このケースにはやむを得ない特別の事情がある」と認めた場合に限り、例外として日本国内でのビザ変更手続き(在留資格変更許可申請)が特別に許可されるということです。


「短期滞在」ビザから他のビザへ変更の要件はこちらを参照してください。






「短期滞在」ビザを申請するために必要な書類は短期滞在ビザの必要書類に記載しています。




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