入管の審査体制



入管はどのように審査しているのか?

ご提出いただいた申請書類が、入管(出入国在留管理局)でどのように審査されているのか、そのプロセスを解説します。


入管は書類のチェックだけでなく、膨大なデータベースと照らし合わせて「実態」を厳しく確認しています。


1 書類とデータの照合(基礎的な調査)

まずは提出された必要書類を精査します。


それだけでなく、入管は以下の情報を統合してチェックを行っています。

  • 過去のデータとの照合:過去に別の入管へ提出された資料や届出情報と、今回の申請内容に矛盾がないかを確認します。
  • 届出情報との照合:住居地の届出情報や、所属機関(会社や学校)からの届出情報と、申請内容が一致しているかを照合します。
  • 出入国履歴の確認:パスポートの情報や過去の出入国履歴を確認し、現在日本に滞在しているか、出入国手続きに不自然な点がないかを調べます。

※補足
書類上で「在留資格該当性」や「上陸許可基準適合性」が十分に立証されており、在留状況にも全く問題がないと判断される場合は、追加調査なしで速やかに許可が下りることもあります。


2 事案ごとの振り分け(審査のランク付け)

受理された申請は、事案の難易度や内容に応じて、内部的に以下のようなランク(案件)に振り分けられ、審査の優先順位や担当者が決定されます。

  • A案件(許可相当):書類に問題がなく、スムーズに許可が見込まれる案件
  • B案件(慎重な調査が必要):確認すべき項目が多く、慎重な検討が必要な案件
  • C案件(不許可相当):要件を満たしていない可能性が高い案件
  • D案件(資料の追加・追完が必要):判断のために更なる根拠資料が必要な案件


3 追加資料の提出と実態調査

提出された書類だけでは要件を判断しきれない場合や、申請内容に疑わしい点がある場合は、以下の対応が取られます。

  • 資料の追加提出(追完):立証が不十分な箇所について、さらなる証拠資料の提出が求められます。
  • 電話・実態調査:必要に応じて担当官からの電話確認や、会社・住居地への訪問調査(実態調査)が行われます。書類上の記載が実態と異なっている場合、ここで不許可の判断が下されるケースも少なくありません。

申請の受付案件の振分け

入管の審査プロセスと審査官がチェックしているポイント

出入国在留管理庁(入管)では、申請された案件を迅速かつ適正に処理するために、独自のシステムで案件を振り分け、審査を行っています。


ここでは、入管が何を重視し、どのような視点で審査を行っているのかを解説します。


1 入管内での案件振り分け

受け付けられた申請は、その内容や難易度に応じて内部的に以下の4つの区分に振り分けられ、適切な担当者へと配分されます。

  • A案件(許可相当):書類に不備がなく、許可が見込まれる案件
  • B案件(慎重審査):個別の事情を慎重に調査・検討すべき案件
  • C案件(不許可相当):要件を満たしていないことが明らかな案件
  • D案件(資料不足・追加調査):書類だけでは許否の判断が困難な案件

※D案件に振り分けられた場合でも、追加資料を提出することで改めてA~Cに再分類されます。特にA案件(許可案件)については、担当者以外の複数の目で二重チェックを行い、適正な審査が徹底されています。


2 入管が特に着目する審査ポイント

入管は単に書類の有無だけでなく、外国人の方が「日本で正しく生活・活動しているか」を総合的に審査しています。


活動の実態(在留資格該当性・基準適合性)

申請するビザ(在留資格)の目的と、実際に行う活動が一致しているか、また法的な基準(学歴や経験など)を満たしているかを厳しく確認します。


これまでの活動状況

「留学」ビザを持ちながらほとんど学校に通わずアルバイトばかりしているなど、本来の目的を逸脱していないかがチェックされます。


また、長期間日本を離れている場合も、正当な理由がない限りマイナス評価となります。


素行の善良性

刑事罰を受けた過去や、不法就労のあっせんに関与した事実がないかをデータベース等で確認します。


納税・公的義務の履行

住民税や所得税の未納・滞納がないか、市区町村の課税証明書等で厳しく調べられます。


健康保険料や年金の未納も同様に「消極的な要素(マイナス評価)」として扱われます。


中長期在留者の義務

住所変更届などの各種届出を、定められた期限内に行っているかも審査対象です。


独立生計要件(自立した生活)

日本で生活する上で公共の負担とならず、将来にわたり安定した収入が見込まれるかを確認します。


労働条件の適正性

就労ビザの場合、雇用契約書の内容が日本の労働法規に適合しているかが審査されます。


万が一、雇用条件に違反がある場合でも、外国人の方に過失がないと判断されれば直ちに不許可となるわけではありませんが、速やかな改善が求められます。


社会保険の加入状況

審査の過程で社会保険(健康保険・厚生年金)への未加入が判明した場合、加入を強く指導されます。


3 不許可を防ぐために

入管の審査は非常に論理的であり、公表された基準に基づいて厳格に判断されます。


特に「納税」や「公的義務の履行」は、ご自身の申請が許可されるか否かを左右する重要な要素です。


当事務所では、こうした「入管がどのような視点で審査しているか」を、書類作成の段階で「審査官がどこに疑問を持つか」を先読みし、適切に立証資料を準備することで、許可の可能性を努めています。


「自分の在留状況で申請しても大丈夫か?」「追加資料を求められたらどうしよう」といったご不安があれば、申請前にぜひ一度当事務所へご相談ください。




当事務所では、これらの複雑な基準をお客様にわかりやすくご説明し、現在の状況を正確に診断した上で、安心できるビザ申請(在留手続き)をサポートしております。
ご不安な点があれば、ぜひ一度ご相談ください。




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