「日本人の配偶者等ビザ」を持った在留外国人の人数
2022年12月 | 2023年12月 | ||
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日本人の配偶者 | 118,656人 | 148,477人 | |
日本人の子 | 26,337人 | 95,397人 |
「日本人の配偶者等ビザ」は、主に「外国人の男性が日本人の女性と結婚した」あるいは「外国人の女性が日本人の男性と結婚した」場合に外国人の配偶者が日本で日本人と一緒に住むために取得する在留資格になります。
それゆえに一般的に結婚ビザあるいは配偶者ビザと言われています。
国際結婚では、中国人、韓国人、フィリピン人と結構する方が多いですが、最近は、他の国の方と結婚するケースが増えております。
日本人が外国人の方と結婚して日本で住む場合は、「配偶者ビザ」あるいは「結婚ビザ」と言われている「日本人の配偶者等ビザ」が必要になります。
このビザは、単に結婚したというだけでは、取得できないビザになります。
「婚姻」と「在留資格」との関係は、車の両輪の関係になります。
「婚姻」が成立したとしても「日本人の配偶者等ビザ」の取得はできません。
たとえ「日本人の配偶者等ビザ」を取得したとしても、婚姻関係が終了すれば、現在のビザの状態で滞在をすることができません。
また「日本人の配偶者等ビザ」を取得すると就労制限がなくなるので、「偽装結婚」が多いのも事実です。
出入国管理局では、本当に一緒に生活を共にして過ごす結婚なのか否かを慎重に審査するので、しっかりとっ資料を準備して取得すべきビザになります。
「日本人の配偶者等ビザ」の在留資格とは?
を受け入れるために設けられたビザになります。
「日本に在留中に行うことができる活動の範囲に制限はない」という言い方がなされることがありますが、入管法に、「別表第2の下欄に掲げる身分若しくは地位を『有する者としての活動』」と定められています。
よって、『有するものとしての活動』を逸脱することはできないことに注意が必要です。
活動の範囲が無制限ではないので注意が必要です。
なお、「日本人の配偶者等ビザ」は、基準適合性はありません。
「日本人の配偶者等ビザ」の具体例は
日本人の配偶者等ビザ(VISA)の在留期間は、5年、3年、1年又は6月のいずれかになります。
「日本人の配偶者等ビザ」を申請するために必要な書類は日本人の配偶者等ビザの必要書類に記載しています。
「日本人の配偶者等ビザ」は、「家族滞在ビザ」とは違い、扶養者の扶養を受ける必要はありません。
「日本人の配偶者等ビザ」は、「家族滞在ビザ」と違い、就労制限がありませんので、日本人の配偶者より収入を得ても問題ありません。
在留資格 | 就労制限 | 扶養される義務 |
---|---|---|
日本人の配偶者等ビザ | ない | ない |
家族滞在ビザ | ある | ある |
「日本人の配偶者等ビザ」に定められた活動に該当することを「在留資格該当性」といいます。
まず「日本人の配偶者等ビザ」を取得するためには、在留資格該当性を満たさないとなりません。
入管法別表第2の「日本人の配偶者等」の項の下欄は、日本において有する身分又は地位について、以下のとおり規定しています。
日本人の配偶者若しくは特別養子又は日本人の子として出生した者
次の1~3の身分を有する者としての活動が「日本人の配偶者等ビザ」に該当します。
日本人の配偶者の身分を有する者として、法律婚であること及び実体がある婚姻である必要があります。
配偶者として在留が認められるためには、双方の国籍国において法的に夫婦関係にあり、配偶者として認められている必要があります。
よって内縁の配偶者は「日本人の配偶者等ビザ」の在留資格該当性が認められません。
また、外国で有効な同性婚であっても、日本で同性婚は有効な婚姻関係があると認められていないので、「日本人の配偶者等ビザ」の在留資格該当性は認められません。
「配偶者」とは、現に婚姻関係中の者を言います。
よって相手方の配偶者が死亡した者又は離婚した者は「配偶者」にはなりません。
「両性が永続的な精神的および肉体的結合を目的として真摯な意思をもって共同生活を営むことを本質とする婚姻という特別な身分関係を有する者として本邦において活動しようとすることに基づくもの」と解されています。
具体的に言うと、
などがあげられます。
法律上の婚姻関係が成立していても、同居し、互いに協力し、扶助しあって社会通念上の夫婦の共同生活を営むという婚姻の実体を伴っていない場合は、日本人の配偶者としての活動を行うものとはいえず、「日本人の配偶者等ビザ」の在留資格該当性は認められません。
社会通念上の夫婦の共同生活を営むといえるためには、合理的な理由がない限り、同居して生活していることが必要です。
入管の審査において「偽装結婚ではないのかどうか」等、慎重に検討されます。
になります。
子として生まれた場所は問いません。
日本で生まれようが、海外で生まれようが、「日本人の配偶者等ビザ」の在留資格該当性は認められます。
日本人の実子をいい嫡出子、非嫡出子は問いません。
また普通養子は該当しませんが、特別養子は該当します。
本人の出生後にその父又は母が日本国籍を取得しても、そのことにより当該外国人が「日本人の子として出生した者」にはなりません。
本人の出生後父又は母が日本国籍を離脱した場合も、日本人の子として出生したという事実に影響を与えるものではありません。
「日本人の子として出生した者」には、「本邦で出生したこと」が要件とされていませんので、外国で出生した者は「日本人の子として出生した者」に含まれます。
日本人の特別養子の身分を有する者とは、法律上の特別養子の身分を有している者をいいます。
特別養子縁組は、民法第817条の2第1項の規定に基づいて家庭裁判所の審判により成立し、生みの親との身分関係を切り離し、養父母との間に実の子とほぼ同様な関係が成立します。
特別養子縁組及びその離縁に関する事項については、養親の戸籍の身分事項欄に記載されます。
「短期滞在ビザ」で来日し、日本で婚姻手続きをして、「短期滞在ビザ」から「日本人の配偶者等ビザ」へ変更することは可能です。
しかし、「短期滞在ビザ」の在留資格をもって在留する者からの変更については、「やむを得ない特別な事情」があることが必要でです。
在留資格の変更(入管法第20条3項但し書き)
ただし、短期滞在の在留資格をもって在留する者の申請については、やむを得ない特別の事情に基づくものでなければ許可しないものとする。
「やむを得ない特別な事情」について、入管の審査要領では明確な基準を公表していないため、具体的な基準はわかりませんが、申請人である外国人がいったん帰国して、海外から在留資格認定証明書(COE)の交付申請が難しい理由(やむを得ない特別な事情)があることを説明できる必要があります。