EPAフィリピン人介護福祉士候補者ビザ

「EPAフィリピン人介護福祉士候補者」ビザは、一定の要件を満たす者が、一定の要件を満たす病院・施設等で二国間の経済連携協定の適用を受けるフィリピン人介護福祉士候補者として就労又は就学しながら、介護福祉士の国家資格を取得するための研修を受け、国家資格取得後は引き続き日本において就労することを目的するために設けられた在留資格です。

特定活動(21号)・(22号) EPAフィリピン人介護福祉士候補者 (EPA Philippines Care Worker candidate)




「EPAフィリピン人介護福祉士候補者」ビザとは

「EPAフィリピン人介護福祉士候補者」ビザは、2008年(平成20年)12月11日に発効した「日本とフィリピン共和国との間の経済連携協定(日比EPA)」に基づき創設された特別な在留資格です。


一定の要件を満たすフィリピン人が、日本の指定された介護施設等で「候補者として就労(または養成施設で就学)しながら、日本の『介護福祉士』国家資格の取得を目指して研修を受ける」ためのビザであり、国家試験合格後は、引き続き日本の施設等で介護福祉士として働くことを目的としています。


「EPA看護師・介護福祉士等」ビザをもって在留する外国人の人数
(※EPA対象者全体の合計人数)

EPA対象者 2022年12月末 2023年12月末 2024年12月末 2024年12月末
本人 3,713人 3,482人 3,524人 3,190人
家族 454人 393人 339人 302人


EPAの受け入れ枠組みと調整機関

EPAに基づく人材の受け入れは、国内の労働市場への影響を考慮し、年度ごとに「受け入れ枠(年間の最大受入人数)」が設定されています。また、二国間協定に基づく公式なルートであるため、以下の公的機関を通じて手続きが行われます。

  • 日本側の調整機関: 公益社団法人 国際厚生事業団(JICWELS)
  • フィリピン側の調整機関: フィリピンの政府関係機関


【日比EPA特有の制度】介護福祉士の「就学コース」

インドネシア等と同様に施設で働きながら国家試験合格を目指す「就労コース」に加え、フィリピンとのEPAにおいては、日本の「介護福祉士養成施設(専門学校など)」に入学し、所定の養成課程を修了することによって国家資格を取得する『就学コース』が特別に設けられているのが大きな特徴です。


候補者の在留期間と「訪問系介護」のルール

1. 在留期間について

  • 候補者の期間: 原則として「1年」ごとの更新となります。(※就労コースの場合、最長で合計4年間滞在でき、4年目に国家試験を受験します。)
  • 国家資格取得後: 見事試験に合格して正式な「EPAフィリピン人介護福祉士」へビザを変更した後は、「3年」などのより長期の在留期間が付与されます。


2. 「訪問系介護サービス」に関する重要な注意点

  • 候補者の期間中: 資格取得に向けた研修中であるため、施設内での業務が前提となっており、訪問系介護サービスに従事することは固く禁じられています。
  • 国家資格取得後: 正式な「EPAフィリピン人介護福祉士」となった後は、訪問系介護サービスへの従事も解禁され、より幅広い業務で活躍できるようになります。(※なお、看護師の場合は資格取得後であっても「在宅看護サービス」への従事は認められていません。)


国家試験に合格した後はどうなる?(EPA介護福祉士への移行)

候補者期間を経て、正式に「EPAフィリピン人介護福祉士」として日本で働き続けるためには、以下の要件を両方満たす必要があります。

  1. 資格の取得: フィリピン人介護福祉士候補者として在留中(または帰国後)に、日本の介護福祉士国家資格を取得すること。
  2. 継続雇用の契約: 日本の公私の機関(介護施設等)との雇用契約に基づき、引き続き介護福祉士としての業務に従事すること。

この要件を満たすことで、候補者ビザから正式な「EPAフィリピン人介護福祉士」のビザへ変更することが可能になります。


特定活動(21号)EPAフィリピン人就労介護福祉士候補者

「EPAフィリピン人就労介護福祉士候補者」ビザ(特定活動21号)とは?

「EPAフィリピン人就労介護福祉士候補者」ビザは、日本とフィリピンの経済連携協定(EPA)に基づき、一定の要件を満たすフィリピン人が、日本の指定された介護施設等で「候補者として就労しながら、日本の『介護福祉士』国家資格の取得を目指して研修を受ける」ための在留資格です。


※フィリピンのEPAには専門学校等に通う「就学コース」もありますが、本ビザは施設で実際に働きながら資格取得を目指す「就労コース」の候補者を対象としています。
国家試験に見事合格した後は、引き続き日本の施設等で介護福祉士として働き続けることを目的としています。


候補者を受け入れるための厳格な要件(労働条件)

候補者を受け入れる介護施設等は、以下の厳格な労働条件ルールを守る必要があります。

  1. 直接雇用契約の締結:受け入れ機関(介護施設等)と候補者との間で、日本の労働関係法令に則った雇用契約を確実に締結していること。(※就学コースの候補者を除く)
  2. 「日本人と同等以上の報酬」の絶対条件同じ施設で同様の業務に従事する日本人の職員と同等額以上の給与(報酬)を支払うことが法律上義務付けられています。外国人であることを理由とした不当な待遇格差は一切認められません。


在留期間と「国家試験」までのスケジュール(最長4年)

「EPAフィリピン人就労介護福祉士候補者」としての在留期間と、国家試験の受験タイミングには明確なルールがあります。

  • 1回の在留期間: 1年
  • 更新の制限: 最大「3回」まで在留期間の更新許可を受けることが可能(=最長で合計4年間の滞在となります)。
  • 国家試験の受験(4年目のみ):日本の介護福祉士国家試験の受験資格を得るためには、原則として「3年以上の実務経験」が必須となります。そのため、就労コースの候補者が試験を受験できるのは、実務経験の要件を満たした後の「4年目(滞在最終年度)の1回のみ」となります。

特定活動(22号)EPAフィリピン人就学介護福祉士候補者

「EPAフィリピン人就学介護福祉士候補者」ビザ(特定活動22号)とは?

「EPAフィリピン人就学介護福祉士候補者」ビザは、日本とフィリピンの経済連携協定(EPA)において特別に設けられた「就学コース」を利用する候補者のための在留資格です。


施設で働きながら試験合格を目指す「就労コース(21号)」とは異なり、候補者が日本の「介護福祉士養成施設(専門学校など)」に入学し、所定の養成課程を修了することで『介護福祉士』の国家資格を取得することを目的としています。
国家資格を取得した後は、引き続き日本の施設等で介護福祉士として就労することが前提となります。


候補者の在留期間と「最長4年」のルール

養成施設で学ぶ「EPAフィリピン人就学介護福祉士候補者」としての在留期間には、厳格な上限が設けられています。

  • 基本の在留期間: 1年
  • 更新のルール:指定された介護福祉士養成施設の課程を修了するために必要な期間まで、「1年」または「6ヶ月」ごとの在留期間更新許可を受けることができます。
  • 上限期間:ただし、留年等をした場合であっても、更新できる期間は「最長で4年を超えない範囲」と厳格に定められています。


【重要】国家試験の受験と「2027年3月末までの特例(経過措置)」

養成施設の課程を修了(卒業)した者が正式な「介護福祉士」の資格を取得するためには、原則として介護福祉士国家試験に合格する必要があります。
しかし、法律の改正に伴い、現在は期間限定の「経過措置(特例)」が設けられており、実務上極めて重要なポイントとなっています。


▼ 2027年(令和9年)3月31日までの経過措置

2027年3月31日までに養成課程を修了(卒業)した場合に限り、国家試験を受験・合格していなくても、卒業の翌日から5年間は暫定的に「介護福祉士となる資格を有する者」として扱われます。
この5年間の間に、以下のいずれかの条件を満たせば、その後も一生涯有効な正式な国家資格として認められます。

  1. 国家試験に合格する(※5年間の間に働きながら合格を目指す)
  2. 5年間、継続して介護の業務に従事する(※試験に合格しなくても、5年間の実務経験を積むことで正式に資格取得とみなされる)

※この経過措置を利用して資格を取得・維持することで、候補者ビザから正式な「EPAフィリピン人介護福祉士」ビザへ変更し、日本で継続して働くことが可能になります。




「EPAフィリピン人介護福祉士候補者」ビザを申請するために必要な書類はEPA看護師・介護福祉士候補者ビザの必要書類に記載しています。




当事務所では、これらの複雑な基準をお客様にわかりやすくご説明し、現在の状況を正確に診断した上で、安心できるビザ申請(在留手続き)をサポートしております。
ご不安な点があれば、ぜひ一度ご相談ください。




03-5937-0958

営業時間:月〜土 10:00〜19:00(日・祝休み)

当事務所は、あなたのビザ申請を全力でサポートいたします。