高度専門職2号ビザ

「高度専門職2号」ビザは、「高度専門職1号」又は高度外国人材としての「特定活動」の在留資格をもって一定期間在留した者を対象に在留期限を無期限とし、活動制限を大きく緩和した、高度人材を受け入れるために設けられた在留資格です。

在留資格「高度専門職2号」 (highly-skilled-professionals 2 )



「高度専門職2号」ビザとは

「高度専門職2号」ビザは、「高度専門職1号」として一定期間活躍した優秀な外国人材に対して、在留期限を「無期限」とし、就労の制限をほぼなくした、最上級の就労ビザです。


在留期限がなく、様々な活動ができるという点において「永住者」ビザに匹敵する非常に優遇された在留資格となります。


「高度専門職2号」を取得するための基本条件
このビザは最初から取得することはできず、原則として「高度専門職1号」のビザで3年以上日本に在留し、活動していたことが必要です。


「高度専門職2号」の圧倒的なメリット

「高度専門職1号」で認められていたメリット(親や家事使用人の帯同など)はそのまま引き継がれ、さらに以下の強力な特権が追加されます。

メリット・特権 詳細な内容
1. 在留期間が「無期限」になる ビザの更新手続きが一切不要になり、「永住者」と同じように長期間安定して日本に滞在できます。
2. ほぼすべての就労活動が可能に 「高度専門職1号」での活動に加えて、ほぼすべての就労ビザに該当する活動を自由に行うことができます(※技能実習、特定技能1号を除く)。
3. 転職時の手続き(指定機関の変更)が不要 【重要】「1号」最大のデメリットだった「転職ごとのビザ変更手続き」が不要になります。国から「この人なら日本の発展に貢献してくれる」と認められているため、転職先を法務大臣に指定してもらう手続きが必要ありません。
4. 家族に関する優遇(継続) 配偶者の就労要件の緩和、一定条件での「親の帯同」「家事使用人(メイド)の帯同」が引き続き認められます。
5. 永住許可要件の大幅な緩和 高度専門職2号の取得後は、通常よりも非常に有利な条件で「永住許可申請」を行うことが可能です。


「高度専門職2号」の厳格な審査基準(許可要件)

「高度専門職2号」は永住ビザに匹敵する強力な資格であるため、取得要件も非常に厳しく設定されています。審査においては、以下のすべての要件を満たしていることが求められます。


1. 活動内容の合致

  • 日本で行おうとする活動が、「高度専門職2号」の本来の活動に該当すること。

2. ポイント70点以上の維持

  • 申請の時点でも、ポイント計算の合計が70点以上を維持していること。

3. 3年以上の在留歴

  • 「高度専門職1号」(または高度外国人材としての特定活動)のビザをもって、日本で3年以上継続して活動していたこと。

4. 素行が善良であること

  • 法律を遵守し、日常生活においても社会的に非難される行動がないこと(交通違反や税金の未納などがないこと)。

5. 国益への適合(日本の利益になること)

  • その外国人が日本に在留することが、日本の国益に合致すると認められること。

6. 産業や国民生活への影響

  • 申請者が日本で行う活動が、日本の産業や日本人の生活・労働環境などに悪影響を与えないこと。



新制度:特別高度人材制度(J-Skip)について

これまでのポイント計算とは別に、学歴・職歴・年収などの条件が一定のハイレベルな基準を満たせば、ポイント計算を省略して「高度専門職」が付与される「特別高度人材制度(J-Skip)」が新設されました。


この制度で「特別高度人材」と認められた場合、在留カードの裏面に「特別高度人材」と記載され、さらなる優遇措置が与えられます。(※詳細な条件等は「特別高度人材(J-Skip)制度」のページをご覧ください)


高度専門職2号の在留資格該当性

出入国管理及び難民認定法(入管法)では、「高度専門職2号」ビザで行うことができる活動を次のように規定しています。

高度専門職1号に掲げる活動を行った者であって、その在留が我が国の利益に資するものとして法務省令で定める基準に適合するものが行う次に掲げる活動


イ 本邦の公私の機関との契約に基づいて研究、研究の指蒋又は教育をする活動


口 本邦の公私の機関との契約に基づいて自然科学又は人文科学の分野に属する知識又は技術を要する業務に従事する活動


ハ 本邦の公私の機関において貿易その他の事業の経営を行い又は当該事業の管理に従事する活動


ニ イからハまでのいずれかの活動と併せて行う一の表の教授の項から報道の項までの下欄に掲げる活動又はこの表の法律・会計業務の項、医療の項、教育の項、技術・人文知識・国際業務の項、介護の項、興行の項若しくは技能の項の下欄若しくは特定技能の項の下欄第二号に掲げる活動(イからハまでのいずれかに該当する活動を除く。)


【入管法別表第1の2の表の「高度専門職」の項の下欄】


「高度専門職2号」ビザを取得し維持するためには、入管法が定める「在留資格該当性」を満たしている必要があります。これは、「日本で行う活動が、法律上の『高度専門職2号』の対象として認められているか」という条件のことです。


「高度専門職2号」は、高度な専門能力を持つ外国人材の受け入れをさらに促進するため、「高度専門職1号」として活動した実績のある方に対して、活動の制限を大幅に緩和しているのが最大の特徴です。


「高度専門職2号」で認められる具体的な活動内容

「高度専門職2号」の在留資格では、大きく分けて以下の「メインの活動」と、それに「併せて行える活動」の2つを行うことができます。


1. メインの活動(高度専門職1号の活動)

以下の(イ)(ロ)(ハ)のいずれかの活動を行う必要があります。これらは「高度専門職1号」で行っていた活動と同様のものです。

  • (イ)高度学術研究活動:日本の機関との契約に基づき、研究、研究の指導、教育をする活動
  • (ロ)高度専門・技術活動:日本の機関との契約に基づき、自然科学や人文科学分野の専門知識・技術を要する業務に従事する活動
  • (ハ)高度経営・管理活動:日本の機関において、事業の経営や管理に従事する活動


2. 併せて行える幅広い就労活動

上記のメインの活動(イ・ロ・ハのいずれか)を行っていることを前提として、本来なら別のビザが必要になる以下のような就労活動を「併せて(掛け持ちで)」行うことが可能です。


【併せて行える就労活動の範囲】

など、ほぼ全ての就労ビザに該当する活動
※メインの活動を完全に辞めてしまい、上記の付帯活動のみを行うことはできませんのでご注意ください。


1号との決定的な違い:転職時の「所属機関の指定」が不要に

「高度専門職1号」の場合、ビザと「本人が働く会社(所属機関)」がセットで法務大臣に指定されていたため、転職をするたびに「在留資格変更許可申請」という手続きが必要でした。


しかし、「高度専門職2号」は在留期間が無期限となり、生涯にわたって複数の機関に所属したり転職したりする機会が多いと想定されています。そのため、「所属機関(働く会社)についての法務大臣の指定」が不要という強力なメリットが与えられています。


これにより、同じメイン活動(例えば高度なITエンジニア等)の範囲内であれば、転職して所属企業が変わっても、わざわざ在留資格の変更手続きを行う必要がなくなり、より自由にキャリアを築くことが可能になります。


高度専門職2号の要件(上陸許可基準適合性)

上陸許可基準適合性とは、在留資格該当性があると考えられる外国人が、ビザ申請の際に、満たしていなければならない要件(基準)であり、基準に適合しているかどうかを意味します。


審査基準(上陸許可基準適合性)は、入管法の基準省令には以下のように定義されています。

第1条 出入国管理及び難民認定法(以下「法」という。)第20条の2第2項の基準(高度専門職の在留資格(法別表第1の2の表の高度専門職の項の下欄第2号に係るものに限る。)への変更に係るものに限る。)は、同条の申請を行った者(以下 「申請人」という。)が出入国管理及び難民認定法別表第1の2の表の高度専門職の項の下欄の基準を定める省令(平成26年法務省令第37号)第2条第1項に掲げる基準に適合することのほか、申請人が本邦において行おうとする活動が我が国の産業及び国民生活に与える影響等の観点から相当でないと認める場合でないこととする。

【上陸基準省令の「高度専門職」の項の下欄】


「高度専門職2号」の審査基準(許可の要件)とは

「高度専門職2号」は、海外から直接呼び寄せる(新規入国する)ことはできず、すでに日本に在留している方からの「在留資格変更」のみが認められている特別なビザです。


このビザを取得するためには、法律(高度専門職省令など)で定められた厳しい審査基準を満たしている必要があります。具体的には、以下の4つの要件をすべてクリアしなければなりません。


要件1:必要な「在留期間」と「ポイント基準」を満たしていること

「高度専門職2号」へ変更するためには、これまでの実績と現在のポイントを証明する必要があります。


3年以上の活動実績

  • 「高度専門職1号」のビザ(または高度外国人材としての「特定活動」ビザ)をもって、日本に3年以上在留し、その活動を行っていることが必要です。
  • (※「特別高度人材(J-Skip)」に該当する場合は、1年以上の在留で対象となります。)
  • (※過去に「高度専門職1号」で3年以上活動し、一度別のビザに変更した場合でも、「高度専門職2号」への変更が認められるケースがあります。)

ポイント計算(70点以上)の維持

  • 申請の時点において、ポイント計算の合計が70点以上を維持していること。
  • (※ポイント計算は、実際に許可が出る日ではなく、入管が申請を受け付けた「申請受理日」を基準に行われます。)


要件2:素行が善良であること(素行善良要件)

法律を遵守し、日常生活においても住民として社会的に非難されることのない生活を営んでいることが求められます。具体的には、犯罪歴の有無や交通違反の状況などを踏まえて厳格に判断されます。


要件3:日本の国益に適合すること(国益要件)

その外国人が無期限で日本に在留することが、日本の利益(経済や学術の発展など)に合致すると認められる必要があります。


要件4:日本の産業や国民生活に悪影響を与えないこと

日本で行おうとする活動が、日本の産業や国民生活に問題を与えないことが求められます。


具体的には、以下のような観点から総合的に判断されます。

  • 産業界や日本人の就職機会、労働条件への悪影響の有無
  • 日本の教育関係への影響
  • 公共の安全確保への影響
  • 外交などの対外関係への配慮
  • 日本の治安や社会秩序に与える影響



当事務所では、これらの複雑な基準をお客様にわかりやすくご説明し、現在の状況を正確に診断した上で、安心できるビザ申請(在留手続き)をサポートしております。
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