出国命令とは (Departure Order)「出国命令」とは入管法違反者のうち、一定の要件を満たす不法残留者について、収容をしないまま簡易な手続により出国させることです。外国人の方が出国命令者の対象者と認定された場合は、15日を超えない範囲内で出国期限が定められます。もし出国命令に係る出国期限を経過して残留する場合は、退去強制の対象になり、刑事罰の対象になります。退去強制になると最低でも5年間(事情によっては10年間)は、日本に入国することができませんが、「出国命令」の場合は、入国できない期間は1年間となります。出国命令の対象者出国命令対象者は、不法残留者であることが前提です。また下記の❶~❺のすべての要件を満たしていることが必要です。❶ア又はイのいずれかを満たすことア 違反調査の開始前に速やかに本邦から出国する意思をもって自ら出入国在留管理官署に出頭したものであることイ 違反調査の開始後、入国審査官による認定通知書を受ける前に入国審査官又は入国警備官に対して速やかに出国する意思がある旨を表明したこと❷不法残留以外の退去強制事由に該当しないこと❸窃盗罪等の一定の罪により懲役又は禁錮に処せられたものでないこと❹過去に本邦から退去強制されたこと又は出国命令を受けて出国したことがないこと❺速やかに本邦から出国することが確実と見込まれること出国命令の上陸拒否期間出国命令を受けて日本から出国した者は、原則として出国した日から1年間は日本に入国できません。ただし、上記❶イの場合は、短期滞在の在留資格で入国しようとするときは、原則として出国した日から5年間は日本に入国できませんが、「短期滞在」以外の在留資格で入国しようとするときは、原則として上陸拒否期間は1年間になります。