特例期間

「特例期間」とは、在留カードを所持している外国人の方が在留期間の満了日までに「在留期間更新許可申請(更新)」又は「在留資格変更許可申請(変更)」を行い、在留期間の満了の日までに審査が終わらない場合は、在留期間の満了日以降、次のときのいずれかの早い時まで日本に滞在することができる措置になります。

特例期間


ビザの審査中に在留期限が過ぎたら?「特例期間」のルールと注意点

「ビザ(在留資格)の更新や変更の申請をしたけれど、結果が出る前に今の在留期限が来てしまう…このまま日本にいても大丈夫?」と不安に思う外国人の方は多くいらっしゃいます


結論から言うと、一定の条件を満たして申請を行っていれば「不法滞在」にはなりません。


これを法律上「特例期間」と呼びます。ここでは、特例期間の仕組みや、期間中の過ごし方・注意点についてわかりやすく解説します。


1. 特例期間とは?

特例期間とは、在留期間の満了日(ビザの期限)までに「在留期間更新許可申請(更新)」や「在留資格変更許可申請(変更)」を行った場合、期限日までに審査が終わらなくても、引き続き日本に合法的に滞在できる特別な期間のことです(入管法第20条6項)。


在留資格の変更申請があつた場合(30日以下の在留期間を決定されている者から申請があつた場合を除く。)において、その申請の時に当該外国人が有する在留資格に伴う在留期間の満了の日までにその申請に対する処分がされないときは、当該外国人は、その在留期間の満了後も、当該処分がされる時又は従前の在留期間の満了の日から2月を経過する日が終了する時のいずれか早い時までの間は、引き続き当該在留資格をもつて本邦に在留することができる。

【出入国管理及び難民認定法第20条6項】


【対象となる方】
「31日以上」の在留期間をもっている外国人の方(※「30日以下」の短いビザで在留している方は対象外です)


【特例期間はいつまで?】
在留期間の満了日以降、以下のどちらか「早い方」の日まで日本に滞在できます。

  1. 審査の結果(処分)が出る時
  2. 本来の在留期間の満了日から「2ヶ月」が経過する日

もし特例期間の2ヶ月が過ぎても結果を受け取らないと不法残留(オーバーステイ)になってしまうため、入管もこの特例期間内に審査が終わるように手続きを進めてくれます。


2. 特例期間中の生活・就労・出国について

特例期間中は、今までと同じように生活することができます。


お仕事(就労・資格外活動)について

  • 特例期間中であっても、これまで持っていたビザの活動がそのまま認められます。就労ビザでお仕事をされている方や、資格外活動許可を得てアルバイトをしている留学生なども、これまで通り働くことができます。


海外への出国について

  • 特例期間中であっても、「再入国許可」または「みなし再入国許可」を利用して日本を出国し、再び入国することが可能です。ただし、特例期間内(最長2ヶ月)に必ず戻ってきて結果を受け取る必要がありますので、スケジュールには十分ご注意ください。


3. 「審査中(特例期間中)」であることを証明するには?

在留カードの表面に書かれている期限が過ぎている場合、どうやって「合法的に滞在していること(審査中であること)」を証明すればよいのでしょうか。


窓口で申請した場合

  • 申請が受理されると、在留カード裏面の右下にある「在留期間更新等許可申請欄」に、申請中である旨のスタンプが押されます。期限が切れているか確認された際は、カードの裏面を見せてください。


オンラインで申請した場合

  • オンライン申請ではカード裏面にスタンプが押されません。そのため、在留カードと一緒に、「申請受付番号等が記載された受付完了メール」を常に持ち歩く(スマートフォン等で提示できるようにしておく)必要があります。


4. 在留カードの有効性を確認したい場合

雇用主の方などが、外国人従業員の在留カードが現在有効かどうか(特例期間中として適正な状態か)を確認したい場合は、出入国在留管理庁のホームページをご活用ください。


「在留カード等番号失効情報照会」

  • インターネット上の照会ページに在留カード番号等を入力することで、そのカードが失効していないか(有効か)をすぐに確認することができます。

参照:出入国在留管理庁のホームページ「在留カード等番号失効情報照会


【専門家からのアドバイス】
特例期間は、外国人の方が安心して審査結果を待つための大切な制度です。しかし、万が一追加書類の提出指示などを見落とし、特例期間の「2ヶ月」を過ぎてしまうと重大なトラブルに発展します。


ビザの更新や変更についてご不安な点がある場合や、確実な申請手続きをご希望の場合は、ぜひ当事務所の行政書士までお早めにご相談ください。


「特例期間」の注意事項:出国・アルバイト・不許可時の対応について

ビザ(在留資格)の変更や更新の審査中に、現在の在留期限が過ぎても合法的に日本に滞在できる「特例期間」。


非常に助かる制度ですが、いくつか重要な注意点や、適用されないケースがあります。特例期間中のルールを正しく理解し、思わぬトラブルを防ぎましょう。


1. 特例期間の「対象にならない」人とは?

特例期間は、すべての外国人の方に適用されるわけではありません。以下の条件に当てはまる方は、特例期間の対象外となります。


「30日以下」の在留期間をもっている方

  • 特例期間は、「31日以上」の在留期間(「短期滞在」を含む)を持つ方が対象です。15日や30日の「短期滞在」ビザなどで滞在している方は、特例期間が適用されませんのでご注意ください。


「永住者」への変更申請をした方

  • 「永住許可」の審査は非常に長くかかるため、最長2ヶ月の特例期間内に結果が出ないことがほとんどです。そのため、入管の審査要領でも永住許可申請は特例期間の対象外とされています。※永住申請中に現在のビザの期限が迫ってきた場合は、必ず並行して「在留期間更新許可申請」等を行ってください。


2. 特例期間の「期限」に関する注意点

通常のビザの申請期限は「最終日が土日祝日の場合は翌開庁日まで延長される」というルールがありますが、「特例期間」の終了日にはこのルールが適用されません。


特例期間の最終日(本来の在留期限から2ヶ月後)が土日や祝日であっても期限は延期されないため、必ず期限内に結果を受け取るようにしてください。


3. 特例期間中の「出国」と「アルバイト(就労)」

出国について

  • 特例期間中であっても、「再入国許可」や「みなし再入国許可」を得て一時的に日本を出国することは可能です。ただし、必ず「特例期間」が終了する前に日本へ戻ってこなければなりません。もし期間内に戻らなかった場合、その時点で現在のビザは完全に失効してしまいます。


就労やアルバイトについて

  • 「就労ビザ」をお持ちの方は、これまでと同じ条件でそのまま働き続けることができます。また、「留学」ビザや「家族滞在」ビザの方も、資格外活動許可」を持っていれば、今まで通りアルバイトを続けることが可能です。


4. もし審査で「不許可」になってしまったら?

特例期間中に審査結果が「不許可」となってしまった場合、入管から出頭するよう通知が来ます。


入管の窓口では、なぜ許可できなかったのか(不許可理由)が説明されます。


その後、帰国に向けて以下の手続きをとることになります。


出国準備のためのビザへの変更

  • 帰国するための準備期間として、「特定活動(出国準備期間)」というビザへ変更するかどうかを確認されます。これは出国が目的なので、原則として在留期間は「30日以下」となります(新たな特例期間は発生しません)。


「特段の事情」が認められる場合(再申請のチャンス)

  • もし、「今回は提出書類が足りなかっただけで、新しい資料を再提出すれば許可される可能性が高い」と入管が判断した場合などには、十分な再審査期間を確保するために、「31日(30日超)」の出国準備ビザが決定されることがあります。この場合、再び「特例期間」の対象となるため、この期間内に再度、ビザの変更や更新の申請(再申請)にチャレンジすることが可能です。※ただし、中長期在留者とならないよう、3ヶ月を超える期間が決定されることはありません。


【専門家からのアドバイス】
特例期間は「本来の期限から最大2ヶ月」という猶予を与えてくれますが、万が一「不許可」になった場合の対応は時間との勝負になります。特に永住申請中の方のビザ更新忘れには厳重な注意が必要です。


「不許可になってしまってどうすればいいかわからない」「永住申請中の更新手続きもお願いしたい」といったご相談は、ぜひ当事務所の行政書士までお気軽にご連絡ください。




当事務所では、これらの複雑な基準をお客様にわかりやすくご説明し、現在の状況を正確に診断した上で、安心できるビザ申請(在留手続き)をサポートしております。
ご不安な点があれば、ぜひ一度ご相談ください。




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